2021.05.17

失敗しないXデーの決め方

自己破産者@kk3-4
自己破産者
 
会社倒産・自己破産するしかないと思っています。
最初に「Xデー」を決めたほうがいいと聞きました。
「Xデー」の決め方が分かりません。
できるだけわかりやすく教えてください。
 
ようこそ!!
自己破産者の@KKです。
この悩み解決します。
 
 
Xデーの日程は売掛金が振り込まれた時、買掛金を支払う前、会社にお金がある時です。
会社にお金が貯まった時です。
 

自己破産体験談から学ぶ|失敗しないXデーの決め方

Xデーとは

Xデーとは何か、何をしないといけないのか、実は、こうしないといけないと決まっているわけではありません。
通常は担当弁護士が受任通知を発送した日を「Xデー」と呼ぶことが多いようです。
「受任通知」とは弁護士が債務整理事件(今回の会社の倒産・自己破産)を就任した事を債権者(お金を貸した人)などに通達することです。

これにより債権者は債務者(お金を借りた人)への取り立てはできなくなります。
受任通知によりすべての債権者に「債務整理」をすることを伝えるものです。

Xデーの決め方

    1. 倒産する事を決断する

      資産と借金を計算して倒産するかしないかを決断します。
      ここを中途半端に決めてしまうと前に進めなくなります。
      でも早めの決断が必要です。
    2. 弁護士に相談する

      弁護士に会社を倒産すべきかの相談をすることができます。
      個人の債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産があります。
      自分にはどれが適切なのかも弁護士に相談できます。
      借金の返済能力でどれかを決めたりします。

      でも、ある程度の相談はできますが、倒産、自己破産するかしないかの決断は結局自分でするものです。
      弁護士に決めてもらうものではありません。
      倒産するとどうなるか?自己破産するとどうなるか?

      倒産の方法などをいろいろと相談してみてください。
    3. Xデーまでの計画を練る

      通常Xデーの日程は売掛金が振り込まれた時、買掛金を支払う前、会社にお金がある時です。
      会社にお金が貯まり、偏頗弁済をしない。この時です。
      偏頗弁済(へんぱべんさい)についてはコチラもご覧ください。

      Xデーは会社の業務を全て終了し閉鎖します。
      債権者への支払いも、債権者からの催促もこの日で終わります。
      よく考えてXデーまでに行うこと、Xデーに行うことを決めましょう。

      それまで会社の状況、倒産することは誰にも漏らさないほうがいいでしょう。
      Xデーに全て行います。

    4. Xデーの実行

      弁護士が受任通知を発送した日を「Xデー」と呼ぶことにした場合、この通知で債権者へは弁護士が就任した事が通達されます。
      これで債権者への対応は全て弁護士に任せることになります。

      従業員への説明責任があります。
      会社が倒産する事、本日限りで会社の閉鎖、給料や離職票についての説明をします。

    5. 【その後】

      弁護士が代理人として就任したので今後は全て弁護士の指示に従うことになります。
      自分で苦しみ決断することがなくなるので、重圧から解放されます。

Xデーとお金

 
会社が立ち行かなくなってきて破産、倒産、自己破産するしかなくなった時何をすべきでしょうか。
会社が倒産した場合、銀行の借入に対し保証人になっていて返済できないと自己破産することになります。

これから家族や知人、債権者、みんなに迷惑をかけることになると思います。
 
 
Xデーの後、事業もなくなり自分の仕事もなくなります。
今後お金が必要になりますよね。
ここでお金のことをちゃんと厳密に考えてみましょう。
 

Xデーとお金の問題点

  1. 会社は事務所の家賃や経費が必要です。
    いつまで維持できますか。
    その中には従業員の給料も含まれます。

  2. 個人にお金があり会社に入れると、もう少し長く維持できます。

  3. でも会社倒産後会社の借入の保証人になっているので、残金を支払わなければなりません。
    そのお金はありますか。
    なければ自己破産することになります。

  4. 会社倒産・自己破産に必要な弁護士料のお金が必要です。
    会社で支払うことができないのであれば、自分のお金を使う必要があります。

  5. 会社倒産、自己破産後いくらくらいお金を残しておかないといけないのか分かりますか。
    そもそも会社のお金も自分のお金もあまり残っていないのでは。
    引っ越しする必要がある場合はそのお金も必要です。

Xデーとお金の回答

  1. 会社が維持できる日は、通常の営業を行いながら支払いができなくなる日、”この日”がキャッシュレスの日で、事実上の破産の日です。
    従業員の給料は当然支払うべきですが、会社によってはそれも支払えない場合もあります。
    破産とはきれいごとではありません。
    皆さんに迷惑をかけてしまうかもしれません。
    ”この日”まで営業を行うと、弁護士に支払う報酬料も次の日からの自分の生活費もなくなります。

  2. 個人のお金を会社に入れると少しは延命できますが、お金に余裕があればいいですが、自分にもお金が必要です。

  3. 結局自己破産することになります。

  4. 私の場合は弁護士料総額で108万円でした。
    会社で残っている金額が80万円残り28万円を私個人が支払いました。

  5. 会社倒産、自己破産時に必要なお金はすごく簡単で、弁護士料と生活費だけです。(特別に問題ない場合)

    弁護士が委任して「受任通知」を出した後は借金の催促はなくなります。
    受任届を出した後は弁護士に必要書類を提出するだけです。
    まるで負債(借金)がなくなったような気分です。
    その2,3か月後破産申し立てを行い、3か月後に免責になります。
    受任届から6か月程度で免責を受け終了になります。

つまり「受任通知」を出した後は普通に生活していくわけですから、お金が必要です。
今までは必要な時に自分に必要なお金を会社から調達できたかもしれませんが、これからは一切できません。
これからは生きるためのお金が必要になります。

「受任通知」を発送してから2,3か月後に破産手続開始となります。
破産手続開始時には99万円以下の現金と20万以下の預金は持つことができます。
これ以上は持つことができません。
この金額が全財産となります。
「受任通知」を発送したらすぐに、次の仕事を見つけ働き始めることをお勧めします。

【賃貸住宅】

自己破産者は賃貸住宅を借りられない場合があります。
特にクレジットカードでの滞納で「個人信用情報」に記録された場合等。
「個人信用情報」に記載される前に、早めに対応が必要です。

自己破産者@KK 
私のXデー

 
私は会社破産・自己破産に関しての情報を集め始めたのが10月からです。
弁護士には11月から1月にかけて主に相談に行きました。
 
 
全部で6名の弁護士に会いました。
弁護士に関しては「失敗しない弁護士の選び方」コチラもご覧ください。
このころはまだ情報も少なく色々な事もよくわかっていなかったのですが、危機感は大きく感じていたのでいろいろと考えをめぐらしていました。
 

12月10日

従業員・関係者(仲間であり債権者)・妻(妻も役員です)も含め全員に破産を通達。
給料・外注費(借金)を全額支払う事。
塾の生徒へは、倒産することを1月14日に伝える。
本来は3月卒業・卒業制作や授業はまだ残っていたが継続できないことを伝え、授業料も返金不可を伝える。

この話の最中に、関係者(仲間であり債権者)の一人”S氏”が、生徒の事を思うとこのまま終わりということはできない。
何とかできないかということで、自分の自宅のスペースで残りの授業をやろうと言ってくれたのです。(私の家を使用するのは、距離的に無理でした)

お金がないので残りの授業のギャラや自宅の使用料は出せないといいました。
それでもやろうということで、他のスタッフも含めて全員が承諾してくれました。

また私は弁護士との相談を進めていて、この時点で特定の債権者だけに返済をするのは偏頗弁済(へんぱべんさい)になるので、やめたほうがいいことが少しずつ分かってきたころでした。

後日、関係者(仲間であり債権者)に外注費(借金)を返済できないことを伝え承諾していただきました。
偏頗弁済(へんぱべんさい)についてはコチラもご覧ください。

“S氏”が自宅で授業を行うことを承諾してくれたことも、残った授業を全て無料で行ってくれることも、偏頗弁済で支払いができないことも、仲間全員が、全て承諾してくれました。

私の仲間たちです。
今まで17年間塾を一緒にやってくれました。
最後まで塾を行うことができたのは私にとっては奇跡のようなものでした。

1月14日

生徒に状況を伝えました。
塾は倒産する事。
現在の場所は1月25日に閉鎖。
残りの授業は”S氏”の自宅で授業を行う(2月から3月上旬まで)
設備などが限られているため、今までと同じようには授業は行えない事。

“S氏”の自宅での場所は、今までとは比べ物にないほど狭いのですが、生徒十数名は文句をいわず全て納得してくれました。
そして、私たちの塾を生徒全員が最後まで大好きだと言ってくれました。

私としては本当に信じられない、ありがたい出来事です。
本当に奇跡のような出来事でした。

1月27日

「Xデー」
本来「Xデー」に行う従業員や関係者(仲間であり債権者)にはすでに解雇通達や倒産する事、今後の事は通達していたので、
後は「受任届」を出すだけですが、私は「受任届」を出さずに会社の事業を完全に停止し、事務所を完全に撤退しました。

最初にお話しした“通常は担当弁護士が受任通知を発送した日を「Xデー」と呼ぶことが多いようです。”とは少し違います。
1番の違いは弁護士が「受任届」を出していないのです。

つまり、まだ弁護士が決まっていません。
このころはちょうど“4番目の弁護士”に相談しているころで、その弁護士が大変威張っていて話しずらく、弁護士に不信感を持っていたころです。

それで弁護士をまだ決めていなかったのです。
それでも破産を進めなければなりません。
ただじっとしているとそれだけでお金が無くなっていきます。

「Xデー」をこの日に決めたのはお金の問題です。
これ以上長く営業できなかったのと、わずかですがお金が確保できる日程だからです。

「Xデー」を決めるのに、売掛金の入金、買掛金の支払、これらの期日を考慮する。
売り上げが発生する仕事が継続中の場合、それらが終了するまでXデーを延期する。
様々な要因を検討して決めます。

また「受任届」を出してないので債権者からの催促は止まりません。
それらを対処するために、次の日に債権者への対応をしました。

1月28日

メインバンクから返済が停止したので、連絡がありました。
そこで、倒産する事、今後返済は一切できない事、個人で保証人になっているが返済できないので自己破産すること。
これらを伝え、弁護士が決まったら弁護士から連絡することを伝えました。

賃貸オフィスの保証人にもなっているので不動産会社へ連絡して、同様に自己破産することを伝えました。
数日後、この会社へ出向きオフィスの明け渡しに同意する書類、請求書にサインしました。

カードローン、クレジット会社、その他の債権者からの催促の連絡が来た場合も同様に伝えるようにしました。

これで「Xデー」にやるべきことは終了しました。
後は弁護士を決めて破産手続きを行うことになります。

ここで重要なのは絶対に焦らないことです。
自棄(ヤケ)になったりしないことです。
これからいいことはなかなか起きないと思います。
自棄になったり焦ると悪いことがさらに起きるかもしれません。
嵐が過ぎるのを耐えましょう。

その後、
2月20日 引っ越し(賃貸住宅へ)
3月22日 弁護士決まる
3月29日 「受任届」発送

まとめ

失敗しないXデーの決め方とは!
売掛金が振り込まれた時、買掛金を支払う前、会社にお金がある時です。

Xデーとは会社の事業を完全に停止し、廃業することです。
Xデーの決め方はこれら4つを順に行っていき、最後にXデーを決めます。

  1. 倒産する事を決断する
  2. 弁護士に相談する
  3. Xデーまでの計画を練る
  4. Xデーの実行
会社が立ち行かなくなってきて破産、倒産、自己破産するしかなくなった時何をすべきでしょうか。

Xデーの後、事業もなくなり自分の仕事もなくなります。
キレイに会社を倒産し、スムースに自己破産するにはお金のことを厳密に考えてみましょう。

自己破産者@KKの
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ぜひ参考にされてください。

”自己破産者の提案!@kk”

 

会社倒産、自己破産するのには弁護士や司法書士が必要です。
弁護士を探さないといけません。
基本的に“ほとんど”を弁護士に委任することになるので、弁護士は大変重要です。
お願いしたくない弁護士や威張っている弁護士もいます。
弁護士選びに失敗すると、全てに失敗することになるかもしれません。

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