自己破産と年金の差押え
年金はもらえなくなるんだろうか?
生きていけなくなるかも?
自己破産経験者の@kkさんに聞いてみましょう!
自己破産と年金の差押え|どうなる老後破産
自己破産した時、差し押さえられる財産と差し押さえられない財産があります。
差し押さえられる財産
- 99万円以上の現金
- 20万円以上の預貯金
預貯金が複数ある場合は合計の金額になるので注意が必要です。 - 20万円以上の生命保険解約返戻金がある場合
生命保険も同様に複数ある場合は合計の金額になります。 - 見込額が20万円以上の自動車(売値額)
- マイホーム・その他の不動産
額が大きいので当然処分されます。
自分名義の資産は全て処分されます。
自己破産では上記のようにほとんどの資産が差し押さえられてしまいます。
特にマイホームを失うのは大変苦しいことです。
マイホームに関しては「住宅ローンが払えない!」コチラをご覧ください。
でも自己破産は全ての債務を支払う必要がなくなります。
今までの借金の催促から逃れることができます。
差し押さえられない財産
年金は差押禁止財産です。
差押えされません。
年金の中で差し押さえられる債権もあります。
詳しく見てみましょう。
年金の種類
年金にはいくつかの種類があります。
公的年金
国民年金(1階部分 基礎年金)
日本に住む20歳~60歳までの人は全て加入する年金です。
自営業者やフリーランスなどは、基本的に国民年金のみに加入しています。
厚生年金(2階部分)
企業の従業員、公務員等が加入する制度です。
※共済年金 平成27年、共済年金は厚生年金として統一されました。
私的年金
私的年金(3階部分)
勤務先や個人が準備する
老齢年金とは? Wikipedia
65歳から受け取ることができる公的年金の事です。
一般的に年金とはこのことを指します。
老齢年金(ろうれいねんきん)とは、所定の年齢に達することにより支給される年金のことである。
日本の公的年金においては、国民年金法における「老齢基礎年金」と厚生年金保険法における「老齢厚生年金」がある。
老齢厚生年金とは?
基礎年金の支給開始が60歳から65歳に引き上げられたときに、制度が変わったことによる影響をやわらげるために作られた年金です。
男性は1961年4月1日より前に生まれた人、女性は1966年4月1日より前に生まれた人が対象で、60代前半から65歳になるまでの期間に、厚生年金の一部が受け取れます。
この年金は老齢年金とは別なものです。
生年月日と性別に応じてもらえる年齢が異なります。
「年金の支給開始が65歳なのでこの年金を今受け取ると繰り上げ受給になるのではないか」と勘違いする人もいます。
自己破産すると年金の支払いを免除されるのか?
自己破産をしたとしても、国民年金や厚生年金といった年金の支払い義務は免除されません。
絶対に支払わなければなりません。
絶対に差し押さえられない!!!
国民年金(1階部分 基礎年金)
厚生年金 (2階部分)
これらの公的年金は自己破産後も絶対に差し押さえられることはありません。
私的年金(3階部分)
勤務先や個人が準備するものの中で民間の保険会社等と契約した場合は、差し押さえられたりします。
どうなる老後破産
年を取ってからの自己破産は苦しいものです。
私の場合は58歳ごろから会社の運営がうまくいかなくなり始め、63歳で会社倒産、自己破産しました。
その間会社の事で精いっぱいで、自分の将来の事、自己破産後の事、老後のお金の事、年金の事など考える余裕は全くありませんでした。
自己破産の手続きが終わり、改めて自分の状況を考えてみるとお金がないことに気づきます。
今のお金ではなく、これから将来のお金です。
老後のお金です。
年金が差し押さえられないことは分かりましたが、これからの事が大変不安になります。
老後破産の後に直面する事
自己破産の後に、老後のどのようなことに直面するのか考えてみましょう。
もらえる年金額
まずはもらえる年金の額を調べましょう。
「ねんきんネット」で調べることができます。
「ねんきんネット」では今まで支払った年金の額が確認できます。
払ってない月も分かります。
将来の年金額を試算することができます。
「ねんきんネット」の使い方の説明をします。
ねんきんネット!
会員登録が必要
- アクセスキー・アリの場合
毎年、誕生月になると“ねんきん定期便”が送られてきます。
アクセスキーは“ねんきん定期便”に記載されています。
ねんきんネットの「ご利用登録」で登録します。
アクセスキーの入力
基礎年金番号入力
氏名入力
生年月日入力
性別選択
お客様設定パスワード入力
秘密の質問と答え設定
メールアドレス入力
お知らせメール希望
電話番号入力 - アクセスキー・ナシの場合
アクセスキー・アリの場合と同様の内容を入力します。
この場合すぐに使い始めることはできません。
ユーザIDが郵送されてくるので待ちましょう。
いつから受給できるかも確認できます。
これで老後の状況、年金額が分かります。
自己破産しても年金は差し押さえられないのでこの年金が生活の基盤になります。
ここで老後と年金についてお話しします。
年金の受給と金額
年金は65歳から受給できます。
年金の平均受給額 | ||
国民年金(1階部分 基礎年金)のみ | 自営業者、フリーランスなど | 5万6,000円/月 |
厚生年金(2階部分)+国民年金(1階部分 基礎年金) | 企業の従業員、公務員等 | 14万5,000円/月 |
夫婦での老後の生活費
平均的な生活費…約26万5,000円/月
平均余命
男性 85歳
女性 90歳
65歳の後男性は20年、女性は25年生きることになります。
老後で必要なお金
夫婦で月々22万円
ゆとりのある生活夫婦で月々35万円
ゆとりのある生活を夫婦で25年間送ると1億500万円必要となります。
ここから年金額を差し引きます。
専業主婦世帯の場合 | |
国民年金(老齢基礎年金) | 130,016円(2人分) |
厚生年金(老齢厚生年金) | 91,448円(1人分) |
合計 | 221,504円 |
1億500万円から差し引くと3900万円になります。
ゆとりのある生活を夫婦で25年間送ると3900万円足りません。
遺族年金
亡くなった人、例えば夫が厚生年金の被保険者であった場合、遺族厚生年金を受け取ることができます。
受給資格
簡単に説明すると、
死亡した夫によって生計を維持されていた。
死亡した夫が、老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある人。
妻や18歳到達年度の年度末を経過していない子、孫が受け取ることができます。
遺族基礎年金額
妻が受け取る金額は
遺族厚生年金額=夫の老齢厚生年金の報酬比例部分×3/4+(経過的寡婦加算)
夫の老齢厚生年金の3/4程度と思っていたら良いと思います。
自己破産後はほとんどの資産を失うのでこれらの年金が重要になります。
どうなる老後破産
定年後の生活で年金生活を送っていて破産状態に陥った状態の事です。
現在では生活に困窮する人たちが増えています。
原因についてお話しします。
生活レベルを落とせない
60歳に定年退職した場合年金受給が65歳なのでまだ5年あります。
この間に1ヶ月40万円の生活を送った場合2400万円の出費になります。
住宅ローンが残っている
定年退職後も住宅ローンが残っている場合支払いを継続するか、退職金で完済するしかありません。
いずれにしても生活が苦しくなります。
医療費や介護費用
年を取ってくると体に支障が出てきます。
若い時と違い完治しないケースが増えてきます。
それらの医療費が大きくかさむ場合があります。
また両親やパートナーに介護費用が必要になる場合があります。
介護施設や老人ホームに入居する場合高額な費用が必要になったりします。
悲惨な老後破産
普通にサラリーマン生活を送り退職金も2000万円で定年退職し、老後は問題ないとされている人が、ちょっとしたアクシデントから老後破産に陥るケースが増えています。
日本の年金は夫婦用に作られています。
単身者用に作られていません。
また、持ち家が前提です。
生活保護を受けている過半数が65歳以上です。
そのうちの9割が高齢単身者です。
破産の要因
住宅ローンを退職金で完済し、退職金が残っていません。
親の介護。
教育費の使い過ぎ。
子供の就職の失敗。
熟年離婚。
高齢単身無職世帯。
想定外の出費。
引きこもりの子供がいる。
結婚が晩婚のため。
配偶者や家族の病気の治療費が大きく必要になる。
交通事故を起こした。
詐欺の被害にあった。
悲惨な現状
国民年金を40年間支払っても受給額は6万6千円(1ヶ月)程度。
生活保護基準以下の年金収入で暮らしている老人が300万人います。
そのうち生活保護を受けている人は70万人。
残りの200万人は貯えがなくギリギリの生活をしています。
電気代節約のために日が沈むと寝ます。
エアコンも使えません。
食費も1日500円だったりします。
悲惨な状態です。
“早く死にたい”が本音のようです。
まとめ
自己破産すると年金は差し押さえられるんだろうか?この問いに対し、
自己破産と年金、老後破産についてお話してきました。
自己破産と老後の生活については少し距離があるように思えますが、老後に自己破産してしまうと生きるのが難しくなります。
普通にサラリーマン生活を送り20年以上厚生年金を支払ってきた人でも、年金の平均額の受給では足りません。
他人事ではありません。
一度しっかり自分の状況を調べ準備をすることをおすすめします。
自己破産者の提案@kk
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